講題:仏さまのまなざし ~いのちの日~
講師:浄土真宗本願寺派布教使 藤澤 めぐみ 氏
東日本大震災「3.11」の「3月」の開催月。この3月は、仏さまのお心を感じていただくなかで被災されたみなさまの一日一日の歩みがより心豊かなものとなりますようにとの想いから仏教講座を開催することにいたしました。
【ご讃題】
十方微塵世界の念仏の衆生をみそなわし
摂取してすてざれば 阿弥陀となづけたてまつる
ご讃題があって、ご法話がはじまって・・・という本当にいつもの浄土真宗のご法座です。
ご法話は軽妙で、みなさまは笑顔になったり、真剣になったり・・・。
実は藤澤さん自身にも、津波で行方不明になっているご友人がいらっしゃるのでした。
終盤、その気持ちを話されました。
彼女のいない一日かもしれないけれど もしかしたらもうこの世にいないかもしれないけれど、
彼女のいない一日を、いない一日じゃなくて、仏さまの世界からいま私と一緒にいると思ったときに
私の一日として生きていくことが 一緒に生きていくことなのかな
阿弥陀様の願いの中に生きてるということが 私が生きていく大事なことなのかな
・・・・・
今の心のことを そのままで 辛いままでも悲しいままでもしんどいままでもいいんですよ。
でも、その辛い悲しいしんどいのなかに阿弥陀様の願いがいつも届いているんです。だから「頑張る」ではなくて「願いの中に生きて(願生る/がんばって)」「顔晴って(がんばって)」いくことが、私たちが一日一日を精一杯生かさせていただくことなのかなと思っています。
・・・・・
十方微塵とは、いろんな世界があっていろんな心持ちがあります。でもどんな心持ちの中にあったとしても「念仏の衆生をみそなわし」見捨てない仏さまがいつもいつもいてくださる、それを「阿弥陀」というのですよ。
私たちはこの世で大切な大好きな人との別れを経験します。表情、声、手のぬくもり・・・会いたい、一緒にいたいという気持ちがこみ上げてくることもあります。
藤澤さんの声のぬくもりに、法話が終わると、サロンのみなさまから「南无阿弥陀仏」の声がいっぱい聞こえてきました。驚きました。阿弥陀如来様のお心は、ご宗旨の違いさえも超えてどこまでもどこまでも届いていくのだなあと実感した瞬間でした。藤澤さん、支倉サロンに来てくださって本当に有難うございました。
来月4月、第60回目の支倉サロンは、春らしいお花の企画、『ハーバリウム講座』です。
いろいろなお花を素敵に組み合わせて、春気分、楽しみましょう!
経典に、仏が歩いて行かれるあとには、蓮の花がひらいたとあります。
みなさまの歩みの今までと、そしてこれからに、きれいな花々が咲きますように☆
「願生れ(がんばれ)」と「顔晴れ(がんばれ)」で
仏さまとともに・・・
SEEING the sentient beings of the nembutsu
Throughout the worlds, countless as particles, in the ten quarters,
The Buddha grasps and never abandons them,
And therefore is named "Amida."
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